【電通】働き方のニューノーマルに向けて

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残業時間、378時間が話題になってましたね。

霞が関の官僚の残業時間が跳ねあがるのは、イケてないシステム+もはやいじめることが目的なんじゃないかと疑いたくなるような国会(特に事前質問への回答作成とアドリブ質問への対策資料作成)のせいだってことに、果たして国会で仕事してる感を出している人たちは気づいているのでしょうか・・。

こんばんは、私です。

ふとした瞬間思い出す、電通の働き方改革×コロナ社会へのアジャストについて、簡単にまとめてみます。

働き方のニューノーマルに向けた方向性

全社ビジョン

五十嵐社長によるビジョンの共有がありました。

電通を社会の中へ。

新型コロナウイルスによって、
社会は根底から揺さぶられました。

・・クリエーティブの会社です。TVCM15秒の中に無駄な瞬間やセット、セリフが1つも無いように、この改行にも意味はあります。
とはいえ想像しかできませんが、さらっとコロナで大変だよね~と読み流すのではなく、改行=目の動きが右から左へ移動する時間を使って、一拍深呼吸させたいのだと思われます。(あるいは読み原稿そのままでしょうが、さすがにそれは・・)

人の生活もビジネスも、変革と創造のまっただ中にあり、
そのパートナーであり続けることが、電通の存在意義です。

まるで博報堂のようなことを言い始めましたが、生活者と企業(媒体社を含む)をつなぐのが代理店ですので、当然似てきます。

私たちが戻るべき場所は、会社ではなく社会。
社会に飛び込み、拡散し、多様な才能やテクノロジーと出会い、創発し、
無限のチーミングを通じて新しい価値を生み出していきましょう。

見識を広げつつそれを持ち帰り電通社内でブラッシュアップしていきましょう、という、ニューノーマル以前から存在した流れです。
強調されている”チーミング”こそ、多様な人材が存在する代理店の強みです。

新たな幸せを創造するプロデューサー集団である私たちにとって、
オフィスは、”とりあえず通う場所”ではなくなります。

このあたりが、別に汐留本社ビルにこだわる必要ないよね?といった話とも関連しています。
まあ、汐留である必要は無いですよね。固定費凄いですし。

やるべき事を、やるべき時に、やるべき人が、やるべき所で。

裏を返せば、”やるべき人”ではない社員は必要ない、という意図があるのかもしれません。
代理店で取り組むことができる事象は必ずしも”やるべき事”ではないものも多いのですが、そういったことから身を切り離すことで業務効率化を図っていきましょうということでもあります。

今こそ、私たちに本当にふさわしい働き方を考えましょう。
それは私たちの生き方そのものを考えることでもあります。

旧来、会社人は自分の生き方について盲目的に生きてきました。
時間が決まっていて、出社し、退社する。その流れから抜け、主体的に人生をデザインすることを求めています。
・・必ずしも全員が考えたいわけではないので見かけ以上の難題であり、かつ、生きるとは何かといった哲学的な問いでもあります。

フェーズ論

withコロナ、afterコロナという大区分の中で、withのパートを細分化しています

小康期に飲食店の再開が本格化、という設定はさておき、まさに現状のような、ある程度の感染者数の数時間を保っている状態がフェーズ3だそうです。

ロードマップと合わせ、フェーズ3とフェーズ2’は行き来する可能性も指摘しています。
ワクチン・治療薬が完全に普及するなど、ある程度の割合で抗体をもたない限りAfterに移行できない、という想定をしている点はさすがです。

合わせて、Afterコロナ=New Normal=これまでのような出社100%ではない、ということから、フェーズ3をそのPOC期間と設定しています。
POCするのは、
持続的な事業成長×社員一人ひとりの楽しくやりがいのある毎日
だそうで、持続的な事業成長=サービス品質の徹底向上とBCP観点での事業の安定継続、だそうです。

BCP=Business Continuity Plan。
テロや災害、システム障害など危機的状況下に置かれた場合でも、重要な業務が継続できる方策を用意し、生き延びられるようにしておくための計画。

これまでの取り組みで見えてきたもあの

働き方に関する社内アンケート

定性的な結果は大したことがない(一般企業の傾向と大差ない)のですが、
紹介された”生の声”が、会社としてどのように導いていきたいかを示唆していました。

生の声(ポジティブ)

・リモートワークで、効率と生産性が上がった。
・リモート勤務は自分にとって有効な働き方で、通勤時間がないのも効率的。
・コピー機に毎朝給紙をして、ホワイトボードを書き直し、先輩が携帯に掛かってきても無視している電話が固定電話にかかってきてそれを取り次ぐ、大量の出力をもって、電車に乗り、クライアントへ向かう、帰宅したときには夜になっている・・こういった作業がなくなったことで本当に注力すべき仕事に取り組めている。

・仕事の遂行にあたって、しばしば誰か別の人の作業を待ち、その後自分が作業をするといった事態が発生する。これまでは会社にいたので帰れない事態に陥っていたが、今は仕事の合間に効率的に家事をこなすこともでき、ワークライフバランスが圧倒的によくなった。

生の声(ネガティブ)

・在宅勤務の場合、みなし9時間が最大勤務時間ということに非常に無理がある。
・在宅勤務で残業代が支給されないのは生活維持が難しい。
・業務量が増えて、ストレスを感じている。一方で同じ部内にもほとんど仕事をっしていない人がおり、同じ給与をもらえていることが疑問でならない。

ネガティブな声に対する打ち手(検討課題)

会社として、こういうふうに考えていきますよ、という内容です。
公表される時点でどこかの会議で俎上に上がっており、なんならどこかの局でPOCを走らせている/今後すぐに走らせる可能性が高いです(じゃないと、言ったのにやってないじゃん、となるため)

・みなし労働時間制の柔軟化+労務管理手法の検討
・業務アサイン平準化のためのマネジメント強化

・・業務アサインは、平準化できないと思います。
なぜならば、持ってるスキルセットが異なるから、だれだってエース人材と仕事をしたいと思っているから。
スタッフから営業職をバイネームで指定できることは稀ですが、営業職は、スタッフをバイネームで指定する:スタッフを職務領域や所属部署で指定する=7:3 ~ 8:2くらいじゃないかなと。。

電通グループの動き

ABW(Activity Based Working)を推奨しようとしています。

自由な時間、自由な場所で、無限に・・とは言わないまでも、自主性をもって価値創造をしてほしい、という考え方です。

働き方の選択肢が広がり、通勤時間の削減で生産性が上がり、コストも削減でき、そういった環境が魅力的なので人材獲得にもつながる、といういいとこづくめな考え方ではあります。

デメリットとして、自由を与えられると何もしない人材が出てきがちではありますが、そこは評価システムなどでカバーするのだと思われます。

また、”自由な場所”と関連して、オフィスの存在意義を再考しています。

汐留勤務がロイヤリティ、というのは、大学が東京(のはずれであっても)キャンパスを持ちたがる、と似ているかもしれません。New Normal時代はさておき、今は意外と侮れないのでは。

2021年も下期に入りました(電通は1-12月期)。
残業を強制的にコントロール・本社ビル売却により固定費・人件費を圧縮し、フリーアドレス制導入やそもそもの座席数50%制限など実質的なリモートワーク推進等、取り組みは広がっています。

電通を社会の中へ。
Yahoo!コメント欄では叩かれることしかない電通ですが、着実に適応・先端を走っています。